「応募してもなかなか面接に進めない」「面接までは行くけれど、採用に結びつかない」――そんな悩みを抱える人は少なくありません。仕事探しに時間がかかると、自信をなくしてしまったり、焦ってしまったりするものです。
しかし、実は“なかなか決まらない人”には共通するパターンが存在します。今回はその中でも特に多い3つの落とし穴をご紹介します。

落とし穴① 応募先を“量”だけで選んでいる
仕事探しがうまくいかないと「とにかく数を出せばどこかに引っかかるだろう」と思いがちです。もちろん応募数はある程度必要ですが、ただ闇雲に数をこなすだけでは結果につながりにくいのが現実です。
採用担当者は、応募者の志望動機や応募姿勢から「うちの会社に本気で来たいのか」を敏感に読み取ります。求人票をよく読まずに応募してしまったり、テンプレートのままの志望動機を送ってしまったりすると、「この人はどこにでも応募しているんだろうな」と見抜かれてしまうのです。
対策としては、応募数をむやみに増やすのではなく「ここで働きたい」と思える会社を選び、求人内容と自分の経験・強みをしっかり照らし合わせて応募することが大切です。量よりも質を意識することで、面接に進める確率はぐっと高まります。

落とし穴② 自己PRや経歴の伝え方が一方的
履歴書や職務経歴書、さらには面接での受け答えでありがちなのが「自分がやってきたことをただ羅列してしまう」パターンです。確かに経歴は大切ですが、採用担当者が知りたいのは「この人がうちで活躍できるかどうか」です。
例えば、「前職で営業を5年経験しました」と言うだけでは弱いです。そこに「お客様の課題をヒアリングし、解決策を提案するスタイルで成績を伸ばしてきました。その経験を活かして御社でも～」とつなげると、一気に説得力が増します。
自己PRは「自分が何をやってきたか」だけでなく「それを応募先でどう活かせるか」にフォーカスして伝えることが重要です。これは未経験職種に挑戦する場合でも同じ。たとえ直接的な経験がなくても、過去の仕事で培ったスキルや姿勢を結びつければ評価される可能性は高まります。

落とし穴③ “受け身の姿勢”になってしまっている
なかなか仕事が決まらないと、どうしても「採用してもらう立場だから」と受け身になりがちです。しかし実際は、面接も応募も「お互いのマッチングの場」。会社側があなたを選ぶだけでなく、あなたも会社を選んでよいのです。
受け身の姿勢でいると、面接の場でも「言われたことに答えるだけ」になりやすく、自分らしさや意欲を十分に伝えられません。逆に「自分はこういう働き方をしたい」「こういう部分で貢献できると思う」と主体的に話すことで、印象は大きく変わります。
仕事探しは「選ばれる立場」ではなく「自分に合う環境を見つける活動」と意識することが大切です。その姿勢が自然と自信となり、面接官にも好印象を与えます。

まとめ
仕事がなかなか決まらない人に共通する落とし穴は、
応募を“量”でこなしてしまう
自己PRが一方的になっている
受け身の姿勢になってしまっている
という3つです。
どれも少し意識を変えるだけで改善できるものばかりです。焦って行動するのではなく、一つひとつの応募を大切にし、自分の強みを「相手の求めるもの」と結びつけて伝えてみましょう。そして「会社に選ばれる」だけでなく「自分も選ぶ」という視点を持つことで、納得のいく仕事に出会える可能性はぐっと高まります。
就職・転職活動はゴールではなく新しいスタートです。落とし穴に気づき、一歩ずつ改善しながら進めば、きっと自分に合った仕事にたどり着けるはずです。